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いつも通りだった。

絵を描いた時は、双子の姉にいつも見せている。

今回も同じように、『絵を描いたんだけど〜』と言って見せた。


「どう?今回のはなんか全体的に暗いよね…」と言ったら、

『いつもと同じだよ?』と、平然と言われてしまった。

あ、そうですか、トホホ…、と思ったが、何故だか気持ちホッとしている自分がいた。


そうなのか、いつもと同じなのか、じゃあ何も心配することないか。

と、馬鹿らしいまでに開き直れたような感じだ。

いつもと同じなら、今更隠す必要もないだろう。


自分の不安なんて、なんて無意味なものなんだろう…不安とか心配とか自信がないとか

周りからして見たら、何ら変わりのないいつもの私の動揺なんだ。

「ちっぽけな動揺」

そんな動揺したくらいで、自分も自分の周りも、変わるわけないのに。

そのちっぽけな動揺にいつも踊らされてしまうんだよね。


あぁしなきゃこうしなきゃ、あぁできないあぁつかれた、あぁまたやっちゃったあぁどうしよう、

と、言いながら、いつもの暮らしをしているんだ。


とにかく、私の思い過ごしだったんだ。


いや、そうだ。

自分の心が、自分の絵をそう見させたんだ。

人はそうやって、絵を見るのかもしれない。


やっぱり、作者がどんな気持ちで描いたかなんて、本当はどうでもいいんだ。

好きに描くのは良いんだけど、これ見よがしに、「こんな想いで!!」なんて、そこまで必要ないのかもな。

求められたら、出せば良いんだ。控えめにいこう。